建設業を取得するメリット・デメリット

♦建設業許可取得のメリット

1.大きな工事ができる

 建設業許可を取得すると、これまで受注出来なかった規模の工事、

①建築工事では、1件の請負代金(建設工事請負契約に基づく消費税を含む報酬金額)が1,500万円以上の工事
②建築工事以外の建設工事では、1件の請負代金が500万円以上の工事

を請け負うことが可能となります。

 

2.元請業者から工事を発注してもらえる

 元請業者が下請工事を発注する際に、下請業者が建設業許可を有していることが条件の場合も少なくありません。

 

Q なぜ元請業者から、許可取得を要望されるのか?

 現状において、下請業者、孫請業者(以下、下請業者等)の中に建設業の許可を有しないにもかかわらず、500万円以上の工事を行っている場合があります。これは建設業法に違反しています。 
このような事態に対して、元請業者は建設業法24条の6※を根拠に適法に工事が行われるように、下請業者等を指導する立場にあります。元請業者としては、しっかり指導をしないと国土交通省や都道府県知事より行政処分(指示処分)を受けることになります。さらに、営業停止処分を受ける恐れもあります。
上記の理由により、建設業の許可を持っていない下請業者等に工事を発注することは、元請業者にとっては危険性を伴います。そのため、元請業者は下請業者等に建設業を取得するように要望するのです。

 

つまり、建設業許可を取得すると取引先の確保や業務獲得の機会が増えるというメリットがあります。

※建設業法
(下請負人に対する特定建設業者の指導等)
第24条の6
1. 発注者から直接建設工事を請け負った特定建設業者は、当該建設工事の下請負人が、その下請負に係る建設工事の施工に関し、この法律の規定又は建設工事の施工若しくは建設工事に従事する労働者の使用に関する法令の規定で政令で定めるものに違反しないよう、当該下請負人の指導に努めるものとする。
2. 前項の特定建設業者は、その請け負った建設工事の下請負人である建設業を営む者が同項に規定する規定に違反していると認めたときは、当該建設業を営む者に対し、当該違反している事実を指摘して、その是正を求めるように努めるものとする。
3. 第1項の特定建設業者が前項の規定により是正を求めた場合において、当該建設業を営む者が当該違反している事実を是正しないときは、同項の特定建設業者は、当該建設業を営む者が建設業者であるときはその許可をした国土交通大臣若しくは都道府県知事又は営業としてその建設工事の行われる区域を管轄する都道府県知事に、その他の建設業を営む者であるときはその建設工事の現場を管轄する都道府県知事に、速やかに、その旨を通報しなければならない。

 

3.社会的な信頼性のアップ

 建設業許可を受けるためには以下の5つの要件を充たす必要があります。

 

要件1.経営業務の管理責任者がいること

要件2.専任技術者が営業所ごとにいること

要件3.請負契約に関して誠実性があること

要件4.請負契約を履行するのに足る財産的基礎または金銭的信用を有していること

要件5.法人の役員等、個人事業主、支配人、支店長・営業所長などが欠格要件に該当しないこと

 

 つまり、建設業許可を有しているだけで少なくとも最低限の基盤があるということをアピールすることができ、健全な経営を行ってきたことが確認することが出来ます。
そういった、社会的な信頼性のアップは大きなメリットです。

 

4.融資が受けれる

 低利の公的融資はもちろん、民間金融機関の融資を受ける場合は必ず必要となります。

 

5.公共工事の入札

 建設業許可を取得し、経営事項審査を受け、入札参加資格を取得することで公共工事への入札が可能になります。
しかし、建設業許可を有していなければ経営事項審査を受けることはできず、また入札参加も出来ません。よって公共工事を受注することは出来ません。
建設業の許可の取得は、公共工事の入札への大きな一歩です。
公共工事を直接請負うというのは大きなビジネスであり、大きな信頼も得られ、更なるビジネスチャンスにつながります。

 

このように建設業許可を取得することにより、社会的信用を得られるのはもちろんのこと、様々なビジネスチャンスを生み出すことが可能となります。

 

 

 

♦建設業許可取得をすることにより生じるデメリット

1 建設業許可の取得に費用がかかる
2.建設業許可を取得するのに時間がかかる
3.許可取得後の事務作業が増える

 建設業許可を取得後、申請内容に変更があったときは変更届を提出しなくてはなりません。

 他にも毎事業年度終了後4ヵ月以内に事業年度終了届(決算終了届)という書類を作成し、その事業年度における会計状況を届け出なければなりません。

 

 

但し、大きなデメリットはこれだけです。

 

 一定期間毎に多少の手間と費用がかかりますが、上記の建設業許可を取得することにより得られるメリットに比べれば、さほど気にならない問題ではないでしょうか。

 

行政書士 元(はじめ)法務事務所では、お客様にとって最適な提案ができるよう、お客様の業務内容や現状をしっかりヒアリングしたうえで、建設業許可の取得についてサポート致します。